澎湖の西側 ~ 池の付く土地を訪ねる+α
今回は、西嶼の池の付く土地を巡ります。
西嶼の池の付く土地とは、大池村、池西村、池東村のことです。
また、小池と名の付く観光地名はありますが、これは通称で実際は上記のうちの池東池西村の中に含まれているようです。
昔の名残で残っているような呼び名ということでしょうね。
この地域は、ガイドに乗るような目立った観光スポットがそこまでないのですが、その分隠れた名所や秘境を見つけられるということでもあります。
なので、観光地として整備されていないような場所も多く、足場が悪かったり、夏場は草を分け入って入ったり、ちょっとした探検気分に浸れるのも醍醐味です。
目次
まさにのどかな大池村
大池村は跨海大橋を渡ってそのまま203号線を道なりに行くと右手に見えてきます。
こちらのオブジェが目印です。
花枝です。日本語で言えばイカ。
日本語では同じイカでも、台湾ではイカの種類で呼び名が変わります。
魷魚、花枝、透抽、烏賊、小卷、軟絲、小管(澎湖)などなど。
こちらのイカはコウイカ類のようで、主にイカ団子(手に持ってるの)とかカツにして食べるイカとなっています。
ちなみに以前、このオブジェ上下逆?という質問があったのですが、イカはこの方向が正しいらしいです。
図鑑などでも、この方向で掲載されています。
イカの説明はこのぐらいにしておきますか😂
大池漁港安檢所
大池に来たら、まずは安檢所で記念撮影をしましょう。
なぜ鍵なのか、どういう由来があるのかはわかりませんが、なんとなく記念撮影にはちょうどいい場所です。
柱状節理の穴場、大池火山頸玄武岩
柱状節理が大パノラマで楽しめる離島の桶盤嶼や、後述する池西岩瀑もそうですが、澎湖の一部では海沿いの柱状節理が特徴的な地形となっています。
大池の場合は、港から北西側の海沿いに沿って歩くか、丘の上の細い道から直接海沿いに降りる方法があります。
ただし、丘は一帯が墓地となっているため、あまり近寄りたくないという方は港側から歩くのが良いと思います。
足場が悪いことや、潮の満ち引きを見て、気を付けて歩いてください。
見ての通り、丘の上は墓地です。
不思議な形の岩が見られます。
引き潮の時は海洋生物の観察も楽しめますよ。
治安宮と西林寺
大池村には、村の中心の廟である治安宮(北極殿)と、こちらの西林寺があります。
西林寺の主神は観音様で、もともとは治安宮に祀られていましたが、後に別々に祀ることになったようです。
軽く説明しますと、1999年、廟の線香係の人が香爐に線香を入れたとき白煙が上がり、彼はその理由をポエを使って神に問いましたが叶わず、廟内の中壇元帥に降臨してもらい意味を問うたところ、観音様が引っ越したいとのことで、当時の村長が地主と掛け合い、政府の国有財産局が地主から土地を購入しました。
2010年に工事が始まり、2011年に玄天上帝のお告げで、廟の名前は西林寺と決まりました。
西林寺自体は2014年に完成して現在に至ります。
なんとも不思議な話ですが、澎湖ではこのような話がよくあるのです。
かなり迷路 池西村
続いて池西村です。
村が少し入り組んでいて、なんとなく入ると道に迷います。
ただ、「迷っても澎湖」ですので、あまり心配はいりません😂
まさに夢幻 夢幻沙灘
大池と池西の中間に位置しますが、ここは池西のようです。
ドリームビーチこと、夢幻沙灘は遠浅の海で、満ち潮の時は砂浜がなくなることからそう呼ばれているではないかと推測します。
まさに夢幻ですね。
以前は、村人たちが地引網をしたり、ウミガメが産卵をしに来たり、イルカが回遊したりなどあったようです。
最近は結婚写真の撮影場所としても使われます。
まさに夢幻ですね。
夕暮れ時と干潮が重なれば、夕日が湿った砂浜に反射して幻想的な光景を見ることができます。
まさに夢幻ですね。
案内板が色あせて消えてしまいました。逆にこれが目印です。
まさに夢幻ですね。
人もまばらですので、プライベートビーチ気分でも楽しめますよ。
まさに
潮位に気をつけろ 池西岩瀑
池西岩瀑は、以前養殖場だった場所で、岩の滝のような光景を見ることができます。
この角度で見るとよくわかりますね。
まさしく、玄武岩の滝です。
ちなみに、上の写真だと人が歩いている様子が見えますが、満ち潮の時は歩けませんので歩いてみたい方は時間を調べて行くことをおすすめします。
新たな?映えスポット 小池角雙曲橋
池西岩瀑から南に行ったところにある写真撮影スポットです。
以前から結婚写真でも使われる場所で、最近になって、また人気が出てきているようです。
こちらも、潮位で景観がだいぶ変わってしまいますので、満ち潮の時に来ることをおすすめします。
美しいハート 池西虎目滬
小池角雙曲橋のちょうど対岸あたりにある美しい石滬です。
石滬とは潮の満ち引きを利用して、魚を閉じ込めて捕るための罠です。
写真を見る限りは小さく見えますが実際はかなり大きいです。
こちらも潮の満ち引きを気にする必要があり、石滬の上を歩いてみたい場合は干潮時をおすすめします。
湿っていると滑る可能性がありますのでご注意を。
玄武岩づくし 池東村
池東村は203号線を中心に、池西から東側と、二崁より西側一帯となっており、観光スポットとしてはなかなか難しいですが、実はこの池東にかの有名な澎湖を代表する柱状節理があります。
玄武岩の大本命 大菓葉
日本統治時代に偶然見つかった玄武岩の柱状節理。
現在は観光客が必ずと言っていいほど訪れるスポットとなっています。
上は2014年の写真ですが、2018年は澎湖が世界上最美麗海灣(The Most Beautiful Bays In The World)の年次総会の舞台だったこともあり、以下のようなオブジェや、六角形のものなどを敷き詰め手を加えました。
すると地主が激怒し、政府に抗議するためコンテナを置いてしまいました。
どうでもいいですがコンテナの模様もちょっと柱状節理っぽく見えますね😂
現在は撤去されたようですが、ここの地主はときどき気まぐれでこのような暴挙に出るようですので、もし次回来た時に何か置かれていたら逆にレアな体験かもしれません。
まさしく元祖秘境 三石壁
大菓葉は観光客の誰もがもれなく訪れるような超メジャーな場所ですが、逆に、この裏側に秘境ともいうべき柱状節理が隠れています。
玄武岩に囲まれた空間になっています。
大声を出してみると反響音が出るほどです。
また、この隣にも大きな池があり、魚が住んでいます。
大菓葉が人工的なのに対して、こちらは草木が鬱蒼と茂っており自然という感じの印象を受けます。
あまり知られていないスポットですので、ぜひ見つけてみてください。
ちなみに、以前知り合いの西嶼マスターに三石壁は別に観光客に薦めなくても良いよと言っていました。
何か事情があるのか、彼は三石壁にそれほど魅力を感じていないようです。
+α(赤馬村)
池の付く村についての紹介でしたが、池東のすぐ南の赤馬についても紹介させていただきます。
こちらの五孔頂は軍事施設的で、高台で見晴らしも良いため、散歩におすすめです。
高台ですので少し登ることになります。
階段を登った後、砲台跡と休憩場所があります。
このように程よく整備はされているので、歩けない感じではありません。
見張り台や砲台跡など、あまり大きくはないですが軍事施設跡として楽しめます。
対岸を望むと、目の前に觀音亭のレインボーブリッジが見えますね。
村を一望することもできます。
遊歩道をぐるりと一周して戻ると程よい運動になってよいと思います。
最後に
西嶼の村シリーズ。
今回は、大池、池西、池東、そして赤馬村について紹介させていただきました。
場所的にも西嶼の中間地点に位置しますので、もしバイクで西嶼を回る場合、これらの村を散策してみるのも絶好の選択肢だと思います。
特に写真を撮るのが趣味の方におすすめです。