カリンの宿(花梨客棧)

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澎湖の西側 ~ 離れ小島、小門嶼

今回は壮大な鯨岩と美味しいイカ麵線が食べられる西嶼の小さな町、小門村についてお届けします。

西嶼とは書きますが実際は小門嶼で、西嶼と橋でつながっているため住所的には西嶼鄉小門村となっています。

馬公市街地からは、車/バイクで約40分くらいでしょう。

西嶼ですので跨海大橋を越えていきます。

橋を越えたらずっと道なりに。

セブンイレブンを越えたら、右側を注視しながら進みます。

とはいっても、矢印で「鯨魚洞」となっているので、それを見て右折すればOKです。

右折したらずっと道なりです。

草原に囲まれた道を抜けると下り坂へ。

そして、上の画像のような場所に出ます。
正面に跨海大橋が見えますね。

これがちょうど小門橋の上です。

西嶼と小門はすぐ近くなので、おそらくあまり橋を渡っているように感じないでしょう。

目次

小門村に到着

先ほどの道をずっと道なりに行けば、駐車場がたくさんあるロータリーに着きます。

駐車場の向かいの砂浜

ここからは歩きで村を散策します。

小門の有名店で小管麵線に舌鼓

ここまで来たら、まずは腹ごしらえでしょう。

小門の有名店で、観光客もたくさん訪れる「小萍の店」。

この写真はオフシーズンのものですが、観光シーズン(主に6月~9月)のお昼の時間帯は外にテーブルを並べて席を増設しても待つことが多いので、時間を外して行くことをおすすめします。

1時半~2時くらいでしたら、並ぶ可能性は低いと思います。

麵線?あの茶色いやつ?

店に入ったら、注文するのはもちろん小管麵線。(個人差あります。)

台湾通の方にとっては、麵線と聞いたら大腸麵線などの、クタクタに煮込んだ茶褐色のものを想像するのではないでしょうか?
(試しにgoogleで麵線を画像検索すると出てくるのは茶褐色のものばかり)

しかし、麵線の名産地でもある澎湖では、違った食べ方をします(茶褐色のものももちろんありますが)

この画像のように、スープ麺のように食べる食べ方もあれば、澎湖麵線と言われる、ゆでた麵線にごま油とにんにくなどの薬味を和える食べ方もあります。

というわけで、今回は小管麵線と河豚皮をいただきます。

小管とは、イカのことです。
他の地域でこの呼び方をしているのを見たことがないため、おそらく澎湖の言葉でしょう。
薄味ですが味の輪郭はしっかりしていて、いわゆる、いくらでもいける感じの味です。
また、辛味を入れると味が化けますのでこれもまたおすすめです。
ただし、かなり辛い辛味ですので入れすぎにご注意ください。

河豚皮とは、ハリセンボンの皮です。
ハリセンボンの棘を一本一本丁寧に抜き取っています。
味は、ほぼ無味でコリコリとした食感が病みつきになります。
ワサビ醤油でいただきます(これも個人差あります)

手前の小皿は、サービスの煮物です。
来店者全員に出されます。
気に入った方は、レジで購入できる仕組みになっています。

小管麵線のお店は他にもありますが…

どの店かが先に始めたのか、それともどの店も同時に始めたのか、とにかくどこかが売れると同じものを隣でも始めるっていうのは良くある話です。
(通樑のサボテンアイスも然り)

お店によって、これを入れた方が美味しいとか、微妙な味付けの違い、値段の違い、サービスの違い等あります。

どの店が一番とは言えないところですが、当宿ではまず入門編として、ガイドブックに掲載されやすい「小萍の店」をご紹介させていただいた次第ですので、ぜひご自分のお気に入りのお店を探していただけたらと思います。

喉が渇いたら風茹茶はいかが

小門に限らず、観光客が集まる場所ではどの村でも大抵商店でドリンクが売っていますが、そんな時に一度試していただきたいのが、澎湖の名産の一つである「風茹茶」です。

味は、少しハーブのような独特な味がします。

お茶というより薬草のような感じですかね。

澎湖に来た記念としてぜひお試しください。

鯨の岩を訪ねる

お腹も満たし、喉も潤したら村の内部に進んでいきましょう。

すぐにこちらの建物が見えてきます。

小門地質館といって、澎湖の土地を形成している玄武岩についてたくさんの資料があります。

入場は無料です。地質に興味がある方はぜひお立ち寄りください。

また、トイレ休憩にもおすすめです。

では、さらに登っていきましょう。

見えてきました。鯨魚洞です。

こちらの岩は、波による浸食によりぽっかりと穴が空いています。

岩の形が鯨に似ていることから、鯨魚洞と名づけられました。

穴の中で日除けをしている人たちがいます。

ちなみに、これも玄武岩からなる岩で、美しい柱状節理の大菓葉、玄武岩が滝のようにうねっている池西岩瀑など、西嶼の地盤は主に玄武岩であることがわかります。

とても不思議な形ですね。

なぜこのような浸食が起こったかは、冬に行ってみればわかるのですが、北風がえげつないのです。

ちょっとした台風くらいの強風により、波が打ち付けられてこのような地形になったというのは、容易に理解できます。

逆に、冬にここに行くのはあまりお勧めしないのですが、村の中は意外と風が弱いですので、麵線だけ食べに小門に立ち寄るというのも良いと思いますよ。

小門灯台

島の西の端まで行くと、太陽光発電の小さい灯台があります。

位於小門國小西方,有內外鐵力之分,外鐵力在西方,下有隧道,上有太陽能燈塔,然無從考究地名由來。

https://penghu.info/s/3ZL

鐵力と呼ばれる場所だそうです。
地名の由来は不明とのこと。

ここからの海の眺めはかなり良いので、お時間に余裕がある場合は行ってみても良いと思います。

ただし、冬はやはり風が強い場合がありますので注意してください。

地域の廟をお参り

村には必ず廟があります。人が住むところには神がいるのです。

逆に、以前サボテン公園があった青灣など、人の住まない地域には廟がありません。

小門の代表の廟と言えば、震義宮です。

入口が引き戸になっているためちょっと入りづらいですが、勇気を持って踏み出しましょう。

主神は溫府王爺です。

台湾に多い王爺千歲信仰の廟です。

こちらの小門震義宮ですが、先日の神輿練り歩きにも参加していました。

中央のパネルが淡くカラフルで美しいですね。

最後に

今回は、小門村について紹介いたしました。

麵線の他にもお土産屋や、観光シーズンには旬の魚介をいただくことができます。

場所的に、西嶼の入り口に近い場所にありますので、西嶼巡りの前の腹ごしらえや、午前中に西嶼を観光した後の締めに寄ってみてはいかがでしょうか。