カリンの宿(花梨客棧)

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澎湖の西側 ~ 外垵で澎湖を制覇

澎湖はいらがなの「つ」のような形にいくつかの島がつながっている、というお話を前回しましたが、今回も先端部に位置する西嶼の村、外垵をご紹介いたします。

外垵は西嶼でも西の端に位置します。
街中からは車/バイクで約50~60分です。

ちょっとした長旅ですね。

東側に位置する街中から、直線で結べば約10kmのところを、ぐるっと回って約40kmの道を西の端まで向かうわけですから、制覇したような感覚になるわけです。

目次

坂を登り切ればもうすぐ外垵

外垵への行き方は、前回紹介した竹灣と同じく、跨海大橋を渡っていきます。

渡った後は、道なりにひたすら進めば到着できますが、最後の坂を登り切ったところで分岐点があります。

外垵側に行けば港町、漁翁島燈塔の方へ行けば澎湖本島最西の灯台へ行けます。

その前に、もしトイレ休憩したい場合こちらの施設が利用できます。

左手にあるこちらの西嶼西台遊客中心(観光センター)。

トイレがいつも綺麗に保たれていますので、おすすめです。

ただ、ときどきお金をたかってくるおばさんがいますが、うまくあしらいましょう笑

漁翁島燈塔方面へ

西嶼と読みます
ヤギが大群で出没することもあります。運転注意。

漁翁島とは、西嶼の別名で、つまりは漁師の島ということですね。

外垵は西嶼で最大の港町で漁業が盛んです。
現在は外国人労働者が主に担い手になっています。

昨今の外垵での元宵節のお祭りでは台湾人の神輿の他に、インドネシア人の神輿も出動するくらい、彼らも村の生活に溶け込んでいます。

外垵餌砲 Waian Fake Cannon

餌砲とは、Fake Cannonすなわち偽の砲台です。

コンクリートでできた大砲状のもの。

日本統治時代に作られたもので、敵軍が空から見たときに大砲と見間違えるよう作られたとされてきましたが、最近では違った見解が出てきました。

假砲興建的原因,起源於日本於1922年(大正11年)簽訂《華盛頓海軍條約》後,由於條約第19條限制美、英、日三國在太平洋地區的海軍基地和要塞必須維持現狀,造成澎湖施工中的外垵社砲臺、猪母水社砲臺被迫停工。1923年(大正12年),澎湖島要塞司令部便在陸軍大臣首肯之下,祕密在當地分別興建兩座假砲塔,冒充真砲,用來欺騙英、美兩國,使其誤認為在簽約前就已完工,以便之後以日常修理名義重新安裝真砲,但最後真砲因故並沒有裝回來。因此,用「外垵假砲」取代「外垵餌砲」的名稱,可能較符合事實。

https://penghu.info/OBDCAED6F2F6A83A5B3D

つまり、上記の記載によると1922年にワシントン海軍軍縮条約の影響で日本軍は大砲の設置を直ちにやめるよう迫られる中、急いでコンクリートで大砲に似せたものを作り、条約締結前からあったものだと米英を騙しておいて、後で本物と差し替える予定だったのが、何らかの理由で差し替えられないまま現在に至る、つまり假砲ではなく餌砲と呼ばれるのは、こうした所以である。とのことです。

現在は周辺が整備され、高台からも下からも眺めることができます。

おどろおどろしい標識

漁翁島燈塔

まずはじめに言っておきますが、月曜は休みです。

ここまで来てやってない!というのは悲しすぎますので先に言わせていただきました。

というわけで、澎湖本島の西側を極める灯台です。

幸せになれると言われたピンク色のポストは、今は塞がれて使えないようになっていますが、それでもポストと一緒に写真を撮ると幸せになれるそうです。

奥まで行くと、西側の海を眺望できます。

とても眺めの良い場所です。

この灯台は澎湖でもかなりポピュラーな観光スポットですが、入口手前は軍の施設となっており写真撮影不可となっていますのでご注意ください。

※もし撮影したら軍隊に囲まれるかもしれません。

三仙塔

こちらの塔は灯台ではなく、村を守る結界のようなものです。

沖縄に魔除けとして知られる石敢當があると思いますが、そのたぐいです。

ちなみに、ここがまた良いロケーションで、下に位置する外垵村を一望できます。

広い心で捉えれば、ちょっと地中海っぽいようなエーゲ海っぽいような雰囲気ですね。

逆側を向いてみると、廃墟が立ち並びます。

これらも、日本統治時代に使用されていたそうで、敵艦の見張りなどに使われていたようです。

廃墟の一つに猫が住んでいました。

気づかずに中に入ったら、逃げ出してしまいました。

ここの景色のおすすめ時間帯は夜です。

光害もなく星空が綺麗です。

ちょっとした肝試しにもなりますよ😂

外垵村

先ほどの分岐を道なりに下れば澎湖最大の港町である外垵村に到着します。

のどかな港町ですが、セブンイレブンもファミリーマートもありますので便利です。

港ぞいにはベンチもありますので小休止もできます。

丘の上にうっすらと、三仙塔が見えます。

信仰の中心、溫王宮

外垵村の中心的な廟と言えば溫王宮です。

こちらの廟は別名海豚廟とも言います。

話によると、昔廟を建てるときにイルカが大挙して押し寄せたことから、これは神からの恵みということでイルカ達を捕らえ、売ることで廟の建築資金にしたということです。

また、その後の数回の改築の際にも毎回イルカが押し寄せ、それを改築費用に回したということです。

一番最近の改築時にはすでに法の整備が進み、イルカは捕獲禁止となりましたからイルカは捕らえませんでしたが、それでもイルカはやはり押し寄せたといいます。

旧正月の15日目の満月の日、台湾では元宵節として賑わいますが、外垵は澎湖でも1番と言ってよい規模の行事が行われ、その中心となる場所が溫王宮です。

魯國大夫

村の奥まったところにひっそりと建つ魯國大夫廟。

ひっそりとは言ってもかなり大きい廟ですので容易に見つけることができます。

ここの廟には鄭成功が祀られているのです。

台南では至る所に見られる鄭成功ですが、澎湖ではおそらくここだけか、それかあるとしても数か所といったところで、かなり珍しいです。

外垵へ行った際はぜひ立ち寄って手を合わせてみてはいかがでしょうか。

また、こちらの廟の武轎(電飾神輿)は珍しく女性のみで担ぎます。
※他の廟は全て男性が担ぐ。

最後に

今回は外垵村について紹介させていただきました。

澎湖の一番端にあって、しかもかなり立派な港町ですので、まるでRPGの最後の村に来たような感覚になります。

皆様もぜひ外垵まで澎湖を制覇しに行ってみてはいかがでしょうか。